なぜ今、「心理的安全性」が大切なの?
文部科学省の調査によると、小中学校での不登校の児童生徒数は、この12年間ずっと増え続けています。多くの子どもたちが学校に行きづらさを感じている状況です。
このような背景から、文部科学省は「COCOLOプラン」という不登校対策を進めていて、その一環として「学びの多様化学校」(不登校特例校とも呼ばれます)の設置を全国で推奨しています。東京みらい中学校も、その一つなんですね。
子どもたちが安心して自分の気持ちを表現したり、失敗を恐れずに挑戦したりできる環境を「心理的安全性」のある場と言います。学校が子どもたちにとって、そんな安心できる場所であることが、学びの多様化学校では特に重視されています。
ICTで子どもたちの不安を安心に変える具体例
東京みらい中学校では、授業支援クラウド「スクールタクト」というICTツールを活用し、子どもたちの心理的安全性を高めるための工夫をしています。具体的な実践事例は以下の通りです。
-
リアルタイムで学習状況を見守る: 教室、自宅、別室など、子どもたちが学ぶ場所はさまざまです。先生は、どこにいても、すべての子どもたちの学習状況をリアルタイムで確認できます。個人のペースで進められる学習や、4コマ漫画など好きな方法で発表できる機会を設けることで、自分に合った学びを選べるようになっています。
-
目や体の負担を減らす工夫: 遠くの黒板と手元のタブレットを交互に見ることで疲れてしまう子どももいます。そこで、先生が黒板に書いた内容が、リアルタイムで子どもたちのタブレットに表示されるようにしています。これにより、視覚的な負担が減り、学習に集中しやすくなります。
-
匿名で意見を共有し、自信を育む: 発表することや目立つことが苦手な子どももいますよね。そんな子どもの気持ちに寄り添い、名前を伏せた「匿名モード」で意見を共有できるようにしています。自分の考えが認められる経験を重ねることで、少しずつ自信をつけていけるようにサポートしています。
-
「いつでも戻れる」安心感の提供: 病気やその他の理由で学校を休んだ時、「授業についていけなくなるかも」と不安に感じる子どもは少なくありません。過去の授業内容や板書がいつでも見返せるように記録されているので、「ここからまた合流できるよ」という先生の声かけとともに、学びの記録が子どもたちの安心感を支えています。
これらの取り組みは、ICTを単に便利にする道具として使うだけでなく、「一人ひとりの学びづらさをなくすための配慮」として活用している点が特徴です。
小学生の保護者としてできること
不登校特例校での実践事例ではありますが、これらの工夫は、普段の学校生活や家庭での学習にも通じる大切な視点を与えてくれます。
-
子どもの「安心できる場所」を意識する: 学校だけでなく、家庭でも子どもが安心して過ごせる場所、何でも話せる相手がいることが大切です。子どもの気持ちに寄り添い、「いつでも大丈夫だよ」というメッセージを伝え続けることが、心理的安全性を育む第一歩になるでしょう。
-
学校との連携を考えるヒントに: もし、お子さんが学校生活で困っている様子が見られたら、これらの事例を参考に、学校の先生と「うちの子にはどんな配慮ができるか」を相談してみるのも良いかもしれません。ICTの活用についても、学校に提案できることがあるかもしれませんね。
-
家庭学習での工夫: リアルタイムの見守りや情報のアーカイブ化といったICTの活用方法は、家庭学習でもヒントになります。例えば、オンライン学習ツールを上手に活用して、子どものペースに合わせた学習を進めたり、いつでも振り返りができるような環境を整えたりすることも考えられます。
まとめ
不登校という問題は、多くの子どもたちとその家庭にとって大きな課題です。しかし、「東京みらい中学校」の実践事例は、ICTを適切に活用することで、子どもたちが安心して学び、成長できる環境を築くことができることを示してくれています。
私たち保護者も、この事例から「心理的安全性」の大切さを学び、子どもたちが笑顔で学校生活を送れるよう、家庭や学校と協力しながら見守っていきたいですね。
出典:PR TIMES(https://schooltakt.com/case/55037/)

