絵本『ぼく、野球がやりたい!』のポイント
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実話に基づいた物語: 2017年、特別支援学校に通う野球好きの少年の一言から始まった「ユニバーサル野球」の開発秘話が描かれています。
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多様な子どもたちが楽しめる工夫: 実際の野球場の1/20サイズの球場や、障がいのある子どもでもボールを打てる仕組みなど、試行錯誤の過程が紹介されています。
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読み聞かせ音声機能: スマートフォンで読み聞かせ音声が再生できるQRコードが挿入されており、読むことが難しい子どもや、視覚・発達に特性のある子どもも含め、誰もが物語を共有できます。
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教育現場での活用: 巻末にはユニバーサル野球の写真やルール、Q&Aが収録されており、現在、多くの小学校や特別支援学校で授業に活用されています。
「野球がやりたい!」少年の夢から始まった開発秘話
物語のきっかけは、2017年、特別支援学校に通う小学2年生の男の子「はるひくん」の一言でした。「ぼく、野球がやりたい!」。その願いを叶えたいと願ったのが、ユニバーサル野球を開発した中村さんです。

中村さんは、はるひくんがボールを打てるバットを作るため、仕事が終わってからも机に向かい、何度もアイデアを形にしていきます。最初はボタンを押してバットが動く仕組みを考えましたが、はるひくんの力では難しかったそうです。理学療法士や作業療法士の協力も得ながら、障がいのある人の手の動きを研究し、「押す力より引く力の方が強い」という発見に至るなど、諦めずに試行錯誤を重ねていきました。
そしてついに、実際の野球場の1/20サイズの小さな野球場が完成します。はるひくんは、生まれて初めてたくさんの友達に応援されながらバッターボックスに立ち、思いっきりひもを引っ張ると、なんとホームラン!「野球ができて、うれしい!自分が打てるのもうれしい!」と心から喜びを感じたそうです。

この「どうすればできるか」を考え続けた大人と子どもたちの姿が、絵本には描かれています。
ユニバーサル野球が教えてくれること
「ユニバーサル野球」とは、年齢や性別、障がいの有無でスポーツを分けるのではなく、道具やルールを工夫することで、みんなが同じ場所で、同じ時間を共有できるという考え方から生まれたスポーツです。実際に野球をプレーする喜び、そして仲間を応援し、応援される経験を、誰もが分け隔てなく楽しめることを目指しています。
この絵本は、子どもたちに「諦めずに工夫すれば、夢は叶う可能性がある」こと、そして「多様な人々が一緒に楽しむことの素晴らしさ」を教えてくれるでしょう。私たち親にとっても、子どもたちと一緒に、どのようにすればもっとインクルーシブ(包容的)な社会を作れるのか、考える良いきっかけになります。
家庭でできること
この絵本を手に取り、お子さんと一緒に「ユニバーサル野球」について話し合ってみてはいかがでしょうか。「もし自分だったら、どんな工夫をする?」といった問いかけは、お子さんの想像力や問題解決能力を育むことにもつながります。また、巻末に収録されているルールを参考に、身近なものでユニバーサル野球を体験してみるのも面白いかもしれません。
まとめ
『ぼく、野球がやりたい!』は、一人の少年の純粋な願いが、多くの大人の知恵と努力によって形になった感動的な物語です。この絵本を通じて、子どもたちが多様性を尊重し、共に生きる社会の素晴らしさを感じてくれることを願っています。ぜひご家庭で、この温かい物語を体験してみてください。
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出典:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001571.000026633.html)

