冬の登校時間に関する調査から見えたこと
一般社団法人 起立性調節障害改善協会が、小学生から高校生の子どもを持つ保護者262名を対象に行った調査で、いくつかの大切なポイントが明らかになりました。
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冬は、約半数(45.5%)の家庭で「登校時間が遅くなることがある」と感じています。
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冬以外の季節では、8割以上の子どもが午前8時前に家を出ていますが、冬になると午前8時以降に家を出る割合が少し増える傾向が見られました。
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登校が遅れる主な理由としては、「布団からなかなか出られない」(31.3%)や「家の寒さで動き出しが遅れる」(19.2%)といった、寒さに関わる要因が上位を占めています。
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対策としては、「部屋を暖かくしておく」(23.6%)や「就寝時間を早める」(18.5%)などが多く挙げられています。
寒さと睡眠リズムが子どもの朝に与える影響
なぜ冬になると、こんなにも登校が遅れやすくなるのでしょうか。調査結果から見えてくるのは、やはり「寒さ」と「睡眠リズム」が大きく関係しているということです。
冬は、気温が低く、日照時間も短くなります。私たちの体は、朝の光を浴びることで体内時計がリセットされ、活動モードに切り替わりますが、冬はそれが難しくなります。
特に、「起立性調節障害(OD)」という病気を持つ子どもたちにとっては、冬の朝は一層大変です。起立性調節障害とは、朝に血圧や体温が上がりにくく、体が思うように動かせない状態になる病気のこと。体が「起きたくても動かない」という状態になるため、親から見ると「怠けている」ように見えてしまうこともありますが、実は体のサインなのです。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、起立性調節障害に関する情報提供を行っています。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会
小学生と保護者への影響:朝のストレスを減らすために
この調査結果は、多くの小学生とその保護者にとって、共感できる内容ではないでしょうか。朝の時間が遅れると、子どもたちは焦りを感じたり、自己肯定感が下がったりするかもしれません。保護者の皆さんも、子どもを急かすことで、朝からイライラしたり、親子関係にひびが入ったりすることもあるでしょう。
しかし、この調査で「冬の登校の遅れは“怠け”ではなく、体からのサイン」というメッセージが伝えられているのは、私たち保護者にとって大きな安心材料になるはずです。子どもが朝起きられないのは、決して本人のやる気の問題だけではないと理解することが、まず第一歩ですね。

冬以外の季節と冬の登校時間を比較すると、冬にはわずかに8時以降に家を出る割合が増えていることが分かります。


登校が遅れる理由としては、やはり寒さに関するものが上位を占めています。

家庭でできる具体的な対策
では、私たち保護者は、子どもの冬の朝を少しでもスムーズにするために、どんなことができるのでしょうか。調査で挙げられた対策や、専門家のコメントをもとに、いくつかご紹介します。
- 部屋を暖かくしておく:朝、布団から出るのがつらい一番の理由が寒さです。起床時間の少し前から暖房を入れて、部屋を快適な温度にしておくと、子どもも動き出しやすくなります。
- 就寝時間を早める:冬は日照時間が短いため、体内時計が乱れがちです。いつもより少し早めに寝ることで、睡眠リズムを整え、朝の目覚めを良くする効果が期待できます。
- 起床時間を早める:これは少し難しいかもしれませんが、子どもが無理なく起きられる範囲で、少しだけ起床時間を早めてみてはいかがでしょうか。その分、朝の準備にゆとりが生まれます。
- 寝室の温度・湿度を整える:寝ている間の環境も大切です。快適な温度と湿度を保つことで、質の良い睡眠につながります。
- 子どもの体調に合わせて柔軟に対応する:何よりも大切なのは、子どもの体調をよく見てあげることです。無理に急かすのではなく、時には「今日は少しゆっくり行こうか」といった柔軟な対応も必要かもしれません。


まとめ
冬の朝、子どもがなかなか起きられないのは、多くの家庭で共通の悩みであり、寒さや睡眠リズムが大きく影響していることが分かりました。特に、起立性調節障害のような体のサインである可能性も理解しておくことが大切です。
部屋を暖めたり、就寝時間を見直したりといった、家庭でできる小さな工夫から始めて、子どもたちが少しでも快適に、そして安心して冬の朝を迎えられるようにサポートしていきましょう。
出典:PR TIMES

