小学生の家庭を守る！2026年に備えるサイバー脅威と対策

2026年、家庭を狙う5つの新しいサイバー脅威

NordVPNの専門家は、2026年に特に注意すべき5つのサイバー脅威を指摘しています。少し難しい言葉もありますが、かみ砕いて見ていきましょう。

1. みんなが同じサービスを使うことのリスク（インターネット・モノカルチャー）
   今、世界中の多くの人がGoogleやMicrosoft、AWSといった特定の大手企業のサービスを使っています。これはとても便利ですが、もしそのサービスの一つに問題が起きると、たくさんの人が一度に影響を受けてしまう危険性があります。サイバー犯罪者にとっても、一つの大きなサービスを狙えば、多くの人を巻き込めるため、攻撃のターゲットになりやすいのです。

2. SNSでの「セキュリティは不要」という誤情報
   SNSや掲示板で、「パスワードを複雑にするのは面倒」「二段階認証なんて意味がない」といった投稿を見たことはありませんか？実は、こうした投稿の裏には、セキュリティ対策を軽視させようとする犯罪組織がいる可能性があります。彼らは、人気インフルエンサーを使って、あえて安全ではない習慣や製品を宣伝させようとすることもあるそうです。子どもたちがSNSを使う機会も増えているので、注意が必要ですね。

3. AIが悪用される時代「Evil GPT（悪のChatGPT）」
   最近話題のAI（人工知能）が、サイバー犯罪にも悪用され始めています。なんと、ダークウェブというインターネットの裏側では、「Evil GPT」と呼ばれる攻撃用のAIモデルが、たった1,500円ほどで誰でも手に入れられるようになっているそうです。もし、子どもが使っているAIツールに、パスワードやクレジットカード番号などの大切な情報をうっかり入力してしまったら、それを盗み取るマルウェア（悪意のあるソフト）に狙われる危険性があるかもしれません。

4. 「本物」と「偽物」の区別が難しくなる（ディープフェイクと合成ID）
   2026年には、「何を信じたらいいのか分からなくなる」のが最大のセキュリティ課題になるだろう、と予測されています。AIを使って作られた、まるで本物のような偽の画像や動画（ディープフェイク）、声の複製、巧妙な偽のプロフィールなどが登場し、本物と偽物の境界が曖昧になります。犯罪者は、これらを組み合わせて存在しない「合成ID」を作り出し、他人のふりをして銀行口座を開いたり、ローンを組んだりする可能性があります。これは私たち親が思っている以上に、巧妙な手口で近づいてくるかもしれません。

5. 現実になる量子コンピューターによる攻撃
   量子コンピューターは、従来のコンピューターとは比べ物にならないほどの計算能力を持つ、次世代のコンピューターです。この技術が進むと、今「絶対に安全」とされている暗号も、簡単に解読されてしまう時代が来るかもしれません。大規模な量子攻撃はまだ先のことですが、サイバー犯罪者はすでに「今のうちに盗んでおき、量子コンピューターが実用化されたら解読する」という作戦を実行していると言われています。数年前にやり取りしたメールや、保存した大切なファイルが、将来突然解読されてしまう可能性もゼロではないのです。企業だけでなく、私たち個人の情報も将来的に危険にさらされる恐れがあるため、今のうちから備えを考えることが大切です。

なぜこれらの脅威が重要なのでしょう？

これらの新しい脅威が注目される背景には、AI技術の急速な進化や、量子コンピューターの発展があります。そして、サイバー犯罪はますます組織的になり、まるで普通の会社のように計画的に私たちを狙ってくるようになっています。私たちの生活がどんどんデジタルサービスに頼るようになる中で、一般の家庭でもサイバーセキュリティへの意識を高めることが、これまで以上に重要になっているのです。

小学生の家庭への影響と親としてできること

これらの脅威は、私たち親や子どもたちの生活にも深く関わってきます。例えば、子どもたちがSNSで誤った情報に触れたり、AIを使った巧妙ななりすまし詐欺に巻き込まれたりする可能性も考えられます。また、将来的に家族の個人情報が危険にさらされる恐れもあるため、今のうちから対策を始めることが大切です。

そこで、家庭でできることをいくつかご紹介します。

• 基本的なセキュリティ対策の徹底: パスワードは複雑なものにし、使い回しは避けましょう。そして、二段階認証が使えるサービスでは必ず設定してください。これは、泥棒に鍵を二重にかけるようなものですね。

• 情報リテラシー教育: 子どもたちと一緒に、SNSの情報を鵜呑みにしないこと、怪しいメッセージやウェブサイトには近づかないことなどを話し合いましょう。「これは本当かな？」と一度立ち止まって考える習慣を育むことが大切です。

• AIツールの安全な利用: もしご家庭でChatGPTのようなAIツールを使うなら、パスワードやクレジットカード番号など、大切な個人情報は絶対に入力しないよう注意しましょう。AIは会話履歴を保存することが多いので、情報が残ってしまう危険性があります。

• 家族での話し合い: オンラインでの危険や、もし何か困ったことがあったらすぐに親に相談することなどを、定期的に話し合う時間を作りましょう。オープンなコミュニケーションが、子どもたちを守る一番の盾になります。

• デジタル衛生習慣の定着: NordVPNの専門家も、「デジタルハイジーン（デジタル衛生習慣）」の重要性を指摘しています。これは、手洗いやうがいのように、日頃からデジタルデバイスや情報の扱い方を清潔に保つ習慣のことです。例えば、使わないアプリは削除する、定期的にパスワードを変える、怪しいメールは開かない、などが挙げられます。

• VPNの活用を検討する: VPN（Virtual Private Network）は、インターネットの通信を暗号化し、プライバシーを守る技術です。ご家庭のインターネット接続をより安全に保つための一つの方法として、検討してみるのも良いでしょう。

  • NordVPNウェブサイト: https://nordvpn.com/ja/

  • VPNについて: https://nordvpn.com/ja/what-is-a-vpn/

まとめ

サイバー脅威は日々進化していますが、私たち親が正しい知識を持ち、家庭でできる対策をしっかりと行うことで、子どもたちをオンラインの危険から守ることができます。難しいと感じるかもしれませんが、一つずつできることから始めて、子どもたちと一緒にデジタルリテラシーを高めていきましょう。安心できるデジタル環境を家族みんなで作っていきたいですね。

出典：PR TIMES