ICT活用の日常化が進む!調査結果のポイント
今回の調査で特に注目すべきは、PCやタブレットなどのICT機器を「ほぼ毎日」使う小・中学生の割合です。全国平均と比べても、ある特定の学習支援ツールを導入している政令指定都市で、その利用頻度が非常に高いことが示されました。
具体的には、以下の都市が全国平均を大きく上回っています。
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小学校:新潟市(80.8%)、横浜市(76.8%)、熊本市(71.7%)
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中学校:新潟市(85.7%)、熊本市(76.4%)、仙台市(65.6%)
これらの都市は、いずれも「ロイロノート・スクール」という授業支援プラットフォームを導入しています。一人一台のICT端末が配られたGIGAスクール構想の目標の一つ、「ICT活用の日常化」が、これらの地域では特に進んでいると言えるでしょう。

「個別最適な学び」と「協働的な学び」への影響
ICT機器の活用は、子どもたちの学習方法にも良い影響を与えています。小学校の調査結果では、以下の二つの側面で肯定的な回答が増えています。
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自分のペースで学習できる:一人ひとりの理解度に合わせて進められる「個別最適な学び」
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友達と考えを共有・比較しやすい:みんなで意見を出し合い、深め合う「協働的な学び」
これらの学び方は、ICT機器を使うことで両立しやすくなっているのです。特に、分析対象となった6つの政令指定都市のうち5つで、全国平均を上回る水準を示しており、ICTが個人の学びとクラス全体の学び合いの両方を支えている様子がうかがえます。

次なるステップへ:思考の整理から表現力の向上
中学校では、ICTを活用して情報を整理する力が全国平均を上回る自治体が多く、子どもたちの思考スキルが育まれていることがわかります。
しかし、「考えを伝える工夫」や「発表の質」といった面では、まだ伸びしろがあることも示唆されています。これは、学習の土台が整い、次は「アウトプットの質を高める」段階に進んでいることを意味します。情報を整理するだけでなく、それをどう表現し、どう改善していくか。このプロセスが、子どもたちが主体的に学ぶ上でとても大切になります。

私たち親ができること
子どもたちのICT活用が日常的になった今、私たち親ができることもたくさんあります。
- 学校でのICT活用に関心を持つ:どんなツールを、どんな目的で使っているのか、子どもに聞いてみましょう。学校からのお知らせもチェックすると良いですね。
- 家庭でのICT学習をサポートする:調べ学習や発表準備など、家庭でICTを使う場面があれば、積極的に関わってあげましょう。もちろん、使いすぎには注意して、バランスの良い利用を心がけることが大切です。
- 表現する機会を応援する:学校の発表以外でも、家族で旅行の計画を立てる際にプレゼンテーションを作ってみたり、趣味の写真を編集してみたりと、アウトプットの機会を作ってあげると、表現力を育むきっかけになります。
まとめ
GIGAスクール構想から5年が経ち、ICT機器は子どもたちの学びの場で欠かせない存在となりました。特に「ロイロノート・スクール」を導入している地域では、ICTが日常的に活用され、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の両立が進んでいます。思考の整理だけでなく、これからは表現力を高める段階へと進む子どもたちを、私たち親も温かく見守り、サポートしていきたいですね。
出典:PR TIMES

