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小学生の家庭学習、半数超の親が悩む「自主性」の壁を乗り越えるヒント

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半数以上の保護者が家庭学習に「悩みあり」

まず、家庭学習について悩みがあるか尋ねたところ、回答者の52.8%が「悩みがある」と答えました。これは、半数以上の家庭で学習サポートが何らかの負担になっていることを示しています。

子どもの家庭学習について悩みはありますか?

この結果は、家庭学習の習慣化や子ども自身の自主性の獲得が、うまくいっている家庭とそうでない家庭で二極化している現状を物語っているのかもしれません。

最大の壁は「自主的に取り組まない」こと

では、具体的にどのような悩みが最も大きいのでしょうか。最も大きな悩みとして挙げられたのは、「自主的に取り組まない」ことで、実に約4割(38.6%)と圧倒的な割合を占めました。これに「集中力が続かない」(21.2%)が続きます。

子どもの家庭学習について、最も大きな悩みを教えてください。

保護者のコメントからは、「学校の宿題を言われないとやらない」「勉強しなさいと言わないと一向にしない」「帰ってきてすぐゲームをする」といった声が聞かれました。また、集中力については、「やる気はあるが、すぐに他のことに興味が移ってしまう」「やり始めたけれど、すぐに飽きて寝転がってしまう」という状況も報告されています。

「指示待ちの姿勢」や、「ゲームなどの誘惑に弱い」といった子どもの特性が、保護者にとって大きなストレスになっていることが伺えます。親としては、子どもの将来を案じる気持ちと、日々のイライラとの間で揺れ動いているのが現状でしょう。

家庭学習の習慣化、約6割の家庭が「できていない」

次に、家庭学習の習慣化について尋ねたところ、「あまり感じない」が33.2%、「まったく感じない」が23.2%となり、合わせて56.4%の保護者が習慣化できていないと感じていることが分かりました。多くの家庭で、毎日安定した学習リズムを作ることに苦労している実態が見えてきます。

子どもの家庭学習を習慣化出来ていると感じますか?

一方で、習慣化できていると感じる43.6%の家庭では、どのような理由があるのでしょうか。最も多かったのは「本人にやる気・向上心があるから」(56.0%)でした。子どもの内側からの動機が、習慣化に大きく影響しているようです。次いで「目標(テスト・受験・検定など)があるから」(28.4%)、「特に意識せず自然と習慣になったから」(23.9%)が挙げられています。

家庭学習を習慣化できている理由は何だと思いますか?

では、習慣化できていない理由は何だと思いますか?という問いには、「本人にやる気・向上心がないから」が63.8%と圧倒的多数を占めました。また、「ゲーム・スマホなど誘惑が多い」(29.1%)も大きな要因となっています。

家庭学習を習慣化できていない理由は何だと思いますか?

これらの結果から、子どものやる気や向上心をどう引き出すか、そして誘惑の多い環境でどう集中力を保たせるかが、家庭学習を成功させるための大きな鍵であることが分かります。

家庭でできる習慣化の工夫

調査では、家庭学習を習慣化するために工夫していることも尋ねています。成功している家庭からは、次のようなヒントが得られました。

  • 「目標を作ること、子どもが苦痛にならない時間にすること。」(30代・女性)

  • 「夕飯の前に宿題を必ず済ませてからということを習慣化したから。」(40代・女性)

  • 「毎日ママ問題を作って、苦手分野を復習できるようにしている。親の手作りだと思うと、やらないといけないという気持ちが自然に湧くようだ。」(40代・女性)

  • 「0歳の時から通信教育をしていて、朝学習の習慣をつけました。歯磨きと同じようにやらないと気持ち悪いくらいになっています。」(40代・女性)

  • 「日課としてやらないと違和感を感じるように小さい頃から習慣化させた。」(50代・女性)

これらのコメントから見えてくるのは、「自然な流れ」と「やる気をくすぐる工夫」を大切にしている姿勢です。ただ「勉強しなさい」と強制するのではなく、「夕食前」や「朝」など、毎日の生活の一部に学習をそっと組み込むことで、歯磨きやお風呂と同じように「当たり前の習慣」にしているのですね。親の温かいサポートと、子どものペースに合ったリズムを早くから作ることが、成功への近道と言えるでしょう。

まとめ

今回の調査から、多くの保護者が子どもの家庭学習、特に「自主性の欠如」に悩んでいることが明らかになりました。習慣化を妨げる最大の要因も「本人のやる気の問題」であり、いかに子どもの意欲を引き出すかが教育の大きな焦点となっています。

しかし、習慣化に成功している家庭では、具体的な目標設定や、学習を生活リズムの中に自然に組み込む工夫を早期から行い、学習を義務ではなく日課とする仕組みを構築していました。家庭学習の成功は、親の能動的な工夫と子どもの主体的な動機がうまく連動することで実現できるのだと、改めて感じさせられます。もし、ご家庭での学習習慣づくりに悩んでいるなら、プロのサポートを頼ってみるのも一つの方法かもしれませんね。

出典:株式会社NEXERと家庭教師のファミリーによる調査

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