災害時の連絡手段、家庭での備えの現状
今回の調査結果から、特に注目すべきいくつかの点が浮き彫りになりました。子育て世代の私たちにとって、すぐにでも見直したいポイントが詰まっています。
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小学生の6割以上が親の電話番号を「言えないと思う」と回答
スマートフォンの電話帳に頼る現代では、親の携帯電話番号を何も見ずに言える子どもは少ないようです。小学1~3年生では、64.4%の保護者が「言えないと思う」と回答しており、低学年になるほどその傾向が強いことがわかります。
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スマホ所持率の上昇と代替手段の準備率の低下
小学校高学年になるとスマートフォンの所持率が急増しますが、メインの連絡手段が使えなくなった場合の代替手段を「準備している」家庭は、むしろ低下していることが示されています。スマホへの依存が高まる一方で、「もしも」の備えが手薄になる傾向が見られます。
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災害用伝言ダイヤル「171」の利用実態
災害時に子どもとの連絡手段として「171」を選んだ家庭はわずか2.5%でした。LINEなどのメッセージアプリやスマホでの通話に頼る家庭が約4割を占め、スマホへの依存が顕著です。また、約37%の家庭は連絡手段自体を「特に決めていない」と回答しています。
「171」の存在を知っている、あるいは聞いたことがある保護者は約6割に達しますが、その利用方法まで知っている人は2割以下。さらに、利用に必要な「キーとなる電話番号」を家族で具体的に決めて共有している家庭は、わずか約1割にとどまるという結果でした。「171」は、伝言の録音・再生時に自宅や親の携帯番号などの「キーとなる電話番号」が必要になるため、事前に決めて共有しておくことが大切です。

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公衆電話の利用経験と災害時の行動の話し合い
通信が途絶えた際の重要な連絡手段である公衆電話ですが、「子どもが使えないと思う」と回答した親は約6割、使い方を教えたことがない家庭も約6割に上りました。また、災害時に子どもがとるべき行動について「話し合ったことがない」家庭は約4割、集合場所を「伝えていない」家庭も約4.6割という結果でした。
なぜ今、防災の話し合いが大切なのか
スマートフォンが私たちの生活に深く浸透したことで、電話番号を暗記するといった習慣が薄れてきているのは事実です。しかし、大規模災害時には携帯電話回線が集中したり、停電でスマホが使えなくなったりする可能性も考えられます。そうした「もしも」の時に、子どもが保護者と離れていても、自分の力で安否を確認したり、家族と連絡を取ったりできる準備があるかどうかが、非常に重要になってきます。
家庭での防災を後押しする「防災おまもりカード」
こうした課題を受け、三井住友海上エイジェンシー・サービス株式会社は、子ども向けの「防災おまもりカード」の配布を2026年3月より全国120拠点で開始します。
このカードは名刺サイズで、お子さんがランドセルや通学カバンに入れて持ち歩けるように作られています。名前(ニックネーム可)、家族の連絡先、血液型、アレルギー情報などが記載できるほか、災害用伝言ダイヤル「171」の利用方法など、災害時に役立つ情報がまとめられています。


スマホが使えない状況でも、このカードがあれば公衆電話などから家族の安否を確認できる可能性があります。カードは2026年3月下旬より、全国のご契約者さまや地域住民の皆さまに順次配布される予定です。
私たち親ができること
今回の調査結果と「防災おまもりカード」の取り組みから、私たち親ができることはたくさんあります。
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「防災おまもりカード」を活用する
カードにお子さんの情報や家族の連絡先を記入し、ランドセルなどお子さんが常に持ち歩く場所に入れてもらうようにしましょう。個人情報保護のため、外から見えない場所への保管や、名前のフル記載を避けるなど、取り扱いには注意が必要です。 -
災害用伝言ダイヤル「171」のキー番号を家族で共有・練習する
家族で「171」のキーとなる電話番号を決め、定期的に体験利用してみるのも良いでしょう。NTTでは毎月1日と15日、および防災週間に体験利用を提供しています。 -
公衆電話の使い方を教える
いざという時のために、子どもと一緒に公衆電話を探し、実際に使い方を教えてみるのも良い経験になります。 -
災害時の行動や集合場所を家族で話し合う
どこに避難するか、どうやって連絡を取り合うかなど、具体的な行動を家族で話し合い、共有しておくことが、子どもたちの安心にもつながります。
まとめ
東日本大震災から15年を迎える今年、改めて家庭での防災について考える良い機会です。スマートフォンが便利になった一方で、それが使えない状況への備えが後退しているという今回の調査結果は、私たちに大切な気づきを与えてくれます。
「防災おまもりカード」のようなツールを活用し、家族みんなで災害時の連絡手段や避難場所について話し合う時間を作ることが、子どもたちの安心と安全を守る第一歩になるのではないでしょうか。
出典:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000177501.html)






