公立小学校で「思考習慣教育」がスタート
福岡市立西高宮小学校では、スクール型民間学童「クレイバーキッズ」と、社会人向けリーダーシップ教育を手がける「株式会社ラーナーズラーナー」が三者で連携協定を結び、2025年9月から新たなリーダーシップ授業プログラムを開始しました。この取り組みは、導入からわずか2ヶ月後の11月21日には「実践発表交流会」として公開授業が行われ、福岡市内の小学校から約40名もの教職員が参加したとのこと。公立小学校の先生方が、これほど関心を持って集まるのは、現在の教育現場で「考える力」を育むことへの期待の高さを示していると言えるでしょう。

「疑問に仮説を立てる」力を育む授業
今回の公開授業は、4年生の総合学習で行われました。クレイバーキッズが開発した【40の思考習慣】®をベースに、「思考習慣で育てる子どもたちのリーダーシップ」をテーマとしています。特に注目されたのは、「疑問に仮説を立てる」という思考テーマを軸に、社会課題を題材としたキャリア教育です。
授業では、「長崎を若者が集まる街にするには?」という問いが子どもたちに投げかけられました。これは、長崎市が3年連続で全国ワースト2位の転出超過というニュースを背景にした、まさに「正解のない問い」です。
子どもたちは、この課題に対して、
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「盛り上がるイベントが少ないから?」
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「働く場所がないから?」
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「大学が少ないから?」
といった原因に関する仮説を次々と出し合いました。中には、「坂が多すぎるから平地にする」という大胆な発言も飛び出したそうです。これは、移動のしにくさが暮らしにくさにつながっているのでは、というユニークな仮説ですよね。

この授業では、仮説が正しいかどうかよりも、「もしかしてこういうこと?」と仮説を立てる行為そのものに価値を置いています。自分の知識や経験、身近な事例を手がかりに、仮説を立てて、調べて、試して、検証するという探究のサイクルを繰り返す中で、子どもたちは「思いつかない難しさ」と「自由に考えてよい楽しさ」の両方を体験し、自ら思考を深めていったとのことです。
子どもたちが身につける「3つの思考テーマ」
このプログラムで採用されているのは、ラーナーズラーナーCEOの黒川公晴氏が監修し、クレイバーキッズが開発した小学生向けの「思考習慣型リーダーシップカリキュラム」を公立小学校向けに再設計したものです。このカリキュラムでは、以下の3つの思考テーマを軸に、子どもたちが【40の思考習慣】®を体系的に身につけていきます。
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真理の探究: 物事の本質を問い続ける力
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解決策の模索: 課題に対して多角的な視点からアプローチする力
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効果的なコミュニケーション: 仲間と協力して成果を生み出す力

社会人向けのリーダーシップ教育で培われたノウハウが、小学生向けにアレンジされているのは、とても興味深いですね。子どもたちが、これからの社会で必要となる「適応型リーダーシップ」の基礎を、小学校のうちから学ぶことができるのは、保護者としても安心感があります。

我が子に「考える力」を育むために、家庭でできること
このような教育が広がることで、子どもたちは学校で「正解のない問い」に挑む楽しさや難しさを経験できるようになります。これは、将来、どんな道に進むにしても、きっと役立つ力になるはずです。
ご家庭でも、お子さんとの会話の中で「なぜそう思うの?」「もし〜だったらどうなると思う?」といった問いかけを意識的に取り入れてみるのはどうでしょうか。例えば、ニュースで見た社会の出来事や、身近な困りごとについて、「あなたならどうする?」と一緒に考えてみるのも良いかもしれませんね。
クレイバーキッズは、今回の西高宮小学校とのプロジェクトを皮切りに、今後、全国の公立・私立小学校への教育導入支援や、学校教員向けの研修プログラム、思考習慣カリキュラムの提供を展開していく予定とのこと。この「思考習慣教育」が全国に広がり、多くの子どもたちが自ら考え、未来を切り拓く力を育んでいけることを期待しています。
クレイバーキッズについて、もっと詳しく知りたい方は、以下のURLをご覧ください。
- クレイバーキッズ公式サイト: https://craverkids.jp/
出典:PR TIMES

