学童保育、ただ預かるだけじゃ物足りない?保護者の本音に迫る
小学生の子どもを持つ親として、放課後の過ごし方はいつも気になりますよね。特に共働き家庭が増える中で、学童保育は欠かせない存在です。これまでは「安全に預かってくれる場所」というイメージが強かった学童ですが、最近では「もっと勉強を見てほしい」「安全面は大丈夫?」といった声も聞かれるようになりました。
今回、株式会社NEXERとHokally(ホーカリー)が共同で行ったアンケート調査で、学童保育を利用している、または過去に利用していた全国の男女100名を対象に「学童保育に求めたいこと」について尋ねました。その結果から、今の保護者が学童に本当に期待していることが見えてきました。
学童利用家庭の約7割が「共働きフルタイム」
まず、学童保育を利用する保護者の勤務形態を見てみると、圧倒的に多かったのが「共働き(フルタイム)」で74.0%に上りました。パートタイムが13.0%、片親家庭が10.0%と続き、多くのご家庭で日中の長時間にわたる子どもの居場所が必要とされていることがわかります。

満足度は高いものの、14%の保護者が「不満」を感じる実態
学童保育全体の満足度については、「満足」と答えた方が86%と多数を占めました。しかし、一方で「不満」と回答した方も14%おり、決して少なくない割合です。具体的な理由を見てみると、満足している方からは「夏休みも退屈せずに楽しそうだった」「遊びも宿題もフォローしてくれる」といった声が聞かれました。
一方で、不満を感じる理由としては「学習の質を感じられない」「働いているのに役員活動が大変だった」「狭い、やれることが少ない」といった意見がありました。親御さんの負担や、学童での活動内容に対する期待と現実のギャップがうかがえます。
2割以上の保護者が安全管理に不安を抱える
子どもの安全は、親として最も気になる点ですよね。学童での安全管理(出欠確認・送迎・体調管理)に不安があるか尋ねたところ、22%の保護者が「不安がある」と回答しました。

具体的な不安としては、「子どもの安全を第一に考える制度が整っていない」「体調の悪い子がいるとすぐに病気が移る」「滑り台から落ちて頭を打ったのに連絡がなかった」といった経験談や、「指導者の経験や意識にばらつきがある」という声も寄せられました。感染症対策や不審者対応など、外的リスクへの備えを心配する声も多く、日々の見守り体制や緊急時の対応がより明確になることを望んでいるようです。
学童が育む「自主性」と「友達の輪」
学童に通うことで、子どもたちにどんな変化があったかという質問には、多くのポジティブな回答が集まりました。「自我が芽生え、自分でできることが増えた」「自らコミュニケーションを取るようになった」といった自立心の成長や、「友達が増える」「違う学年の友達ができた」といった社会性の向上を実感する保護者が多いようです。
家でYouTubeを見るよりも、友達と遊ぶことで心身ともに健康的に過ごせると感じている親御さんもいました。学童での多様な活動や他学年との交流は、家庭だけでは得られない貴重な経験となり、子どもの成長を大きく後押ししていることがわかります。
今後学童に期待されるのは「学習支援」と「安全の強化」
では、今後学童に最も期待することは何でしょうか。最も多かったのは「宿題・学習支援の充実」で44.0%、次いで「児童の安全対策の強化」が40.0%という結果になりました。

共働き家庭にとって、放課後に学習をサポートしてもらえることは大きな安心材料です。同時に、子どもが安心して過ごせる環境づくりも非常に重視されています。その他、「延長時間の拡充」や「ICTでの連絡簡素化」など、忙しい家庭を支える利便性へのニーズも高まっています。
父親目線で考える、これからの学童保育
今回の調査結果を見て、私も3人の小学生の父親として、学童保育が果たす役割の大きさを改めて感じました。子どもが安全に過ごせるのはもちろん、学習面でのサポートや、友達との交流を通じて成長できる場であってほしいと願うのは、多くの親御さんの共通の思いでしょう。
特に「学習支援」と「安全対策」は、今後の学童保育が進化していく上で重要な柱となりそうです。学童の先生方には、子どもたちの個性を伸ばしながら、安心して学び、遊べる環境を整えていただくために、私たち保護者も積極的に声を届けていくことが大切だと感じています。
また、学童運営の効率化も、子ども一人ひとりに目が行き届く環境を作る上で役立つかもしれません。入退室管理や連絡をシステムで一元化できれば、先生方の負担が減り、より子どもたちと向き合う時間が増えるはずです。
まとめ
今回の調査から、保護者が学童保育に求めるものは、単なる「預かり」から「学び」と「安心」を兼ね備えた場所へと変化していることが明らかになりました。特に「宿題・学習支援の充実」と「児童の安全対策の強化」は、多くの保護者が期待するポイントです。
子どもたちが安心して放課後を過ごし、健やかに成長できる環境を整えるためにも、学童保育のさらなる進化が期待されます。
出典:PR TIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000044800.html)

